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近くも遠くも見えて老眼鏡が不要になるピンホール手術 [ピンボール手術で老眼が治る]

目に入る光の量を調節

老眼と診断された場合、これまでは老眼鏡を使うしか方法がありませんでした。しかし最近になって、ラジオ波で角膜(黒目の部分を覆う透明な膜) を厚くするCK(コンダクティブ・ケラトプラスティ)療法や、老眼矯正用のレーシック手術などさまざまな治療法が開発され、老眼鏡を使わなくてもすむ時代が到来しはじめています。
そうした中、最新の老眼治療として注目を集めているのが、「アキュフォーカス」というピンホール効果を活用した手術(以下、ピンホール手術と)です。ピンホール効果とは、小さな針穴を通して物を見ると、目に屈折異常(近視・老眼・遠視など)がある人でもよく見えるようになる現象をいいます。針天から外をのぞくと、光の束が細くなって目の奥深くまで届くため、網膜(光を感知する眼球の奥の膜) でピントが合いやすくなるのです。こうした原理を活用したのがピンホール手術で、具体的には角膜の中にリング状の薄いシートを埋め込みます。すると、目に入ってくる光の量がリング中央の穴に絞られて、針天から物を見るのと同じ効果が得られるわけです。

利き目と反対の目にリングを入れる

ピンホール手術は米国で10年ほど前に始まり、日本では導入されたばかりです。そこで、国内で最も早くピンホール手術を老眼治療に取り入れたアイクリニック(東京都) の井手武副院長に話を聞きました。「ピンホール手術で使うリングは、直径約3.8mm、中央には直径約1.6mmの穴があいており、厚さは普通紙の10分の1程度になります」また、このリングが角膜の組織を完全にふさいで酸素や栄養の透過を妨げないように、リングの黒い部分には6400個の穴があけられているとのこと。「リングを角膜に入れると、ピンホール効果で光が中央の天から細いすじになって網膜に届きます。すると、目に映る物の形が鮮明になり、眼鏡をかけなくてもよく見えるようになるのです。なお、手術は利き目と反対側の目だけに行います。つまり、遠くを見るときに使われる利き目はそのまま残し、もう片方の目だけを手術することで、近くも遠くも見えるようにするのです。手術後は、遠近両用の眼鏡やコンタクトレンズを使うわずらわしさから解放されます。裸眼で日常生活や運動ができて、災害時もすぐに行動できるのが最大のメリットです。

不具合があればリングを取り出すことも可能

ピンホール手術のもう1つの利点として、万が一、手術後の見え方が不満な場合には、リングを取り出せることがあげられます。「角膜にフラップというポケットを作り、そこにリングを挿入する手術なので手術後に何か問題が起こった場合でも、リングを簡単に取り出せるのです。これは、患者さん医師の双方に大きな安心感があります。一方、ピンホール手術は、すべての老眼に適用されるわけではありません。中等度以上の近視・遠視・乱視がある人、角膜・網膜の病気がある人、それに角膜が薄い人もリングを入れるポケットが作れないので、手術の適用外になります。「近視や遠視がある人はレーシック手術で視力を矯正してからリングを入れることになります。しかし、リングが乗る角膜をレーシックで削って薄くすると、十分な強度が保てません。そのため、強い近視・遠視・乱視の人や、もともと角膜の薄い人にはピンホール手術が適さないケースも多いのです。さらに、ピンホール手術を受けたあとは、目が乾きやすくなること、見え方に慣れるまで1~3ヶ月かかること、手術を受けた片眠が暗い場所で多少見えにくくなること(両眼で見れば問題はない)、長時間の読書では疲れ目対策に眼鏡をかけたほうがいい場合もあることなどを知っておいてほしいと思います。「例えば、白内障がある場合は、遠近両用の多焦点眼内レンズを選択する方法もあります。担当医から老眼治療の選択肢について十分な説明を受け、ほかの治療法も考慮したうえで、最適な治療法を選択してほしいです」患者さん自身もピンホール手術について理解し、手術を受ける前には担当医と十分に話し合い、慎重に決めることが大切なようです。
ちなみに通常の診療でも高齢者の白内障もここまで治します。
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